こんにちは、わたるです。
NISAが神改正されたこともあり、最近高配当株投資に興味を持ち始めました。
高配当株投資はインデックス投資と違い決算書分析等が必要のため、銘柄選択が難しいイメージです。
そこで、自分なりに銘柄分析をして紹介していこうと思います。
- 高配当株投資に興味があるが、どの企業に投資すれば良いかわからない方
- 配当利回りのみで投資して良いか迷っている方
- 素人が決算書分析をする過程を見てみたい方
上記に該当する方は参考にしていただけると幸いです。
※根拠のない個人的な印象も含まれていますので、その点はご留意ください
分析する銘柄の概要
今回取り上げる銘柄は(株)コナカ(7494)です。
四季報に記載されている概要は次のとおりです。
- 紳士服チェーン3位
- オーダー特化の『ディファレンス』が急成長
- 子会社にバッグのサマンサ
カツ丼チェーンの「かつや」もコナカの子会社が運営しているよ!
今回コナカを選んだ理由は、次のとおりです。
- 配当利回りが高い
- 銘柄名だけで何の会社かすぐわかった
- 最近、コナカのスーツを購入した笑
私にとって初めてとなる分析ですので、比較的イメージしやすい銘柄を選びました。
業績と指標等
売上高等について
では、分析に入っていきます。
まずは直近の有価証券報告書から業績の数字をエクセルにまとめたのでご覧ください。
パッと見た印象は、単独のほうを見るとコロナ前からも赤字が目立つな〜と言う点です。
売上高はコロナ前の水準まで戻ってきているので、良い傾向なのかなと思いました。
2021.9期を除きEPSはマイナス、ROEも赤字のため計算できずといった内容です。
キャッシュフローについて
続けて、キャッシュフローについてです。
それぞれ気になったところは黄色のセルにしておきました。
営業CF
まずは本業に係る現金の増減を示す営業CFについてです。
一般的にはプラスであるほど良いとされています。
直近の数字は2期連続のマイナスからプラスに転じており、当初は良い傾向と思っていました。
ですが、主な理由として有価証券報告書には次のとおり記載されています。
- 棚卸資産の減少
- 減損損失の計上
- 減価償却費の計上
売上が増えて利益が増えたから
CFがプラスになった訳ではないんですね
経常利益がマイナスだから、
当たり前といえばそれまでですけどね
この記述を目にしてから、一概に良いとは言えないのでは?と思ってしまいました。
投資CF
次は投資CFについてです。
投資CFは企業の投資活動に係る現金の動きを示しています。
設備投資などをしていると現金は出て行くためマイナスになりますが、
コナカは2021.9期のみプラスとなっており、目立っていました。
これは有価証券の売却によるものとされており、キャッシュがなくて厳しい状況だったのかな?と思いました。
財務CF
最後は財務CFです。
借入だったり、配当金の支払いなどによる現金の増減を示すものです。
直近はマイナスの額が減少していますが、主な理由としては配当金の支払いとされています。
じゃあ2021.9期のマイナスが大きい理由は
配当を多く支払ったからですか?
残念ながら違います。
その期は借入金の返済があったからなんだ。
ちなみに2020.9期は借入による現金流入が理由でプラスになっています。
そのため、自己資本比率が62.1%(2019.9期)→41.2%(2020.9期)に減少しています。
これに気づいたとき、点が繋がった感じがして
ちょっとテンション上がりました笑
配当額と指標等
1株あたり配当額
まず配当金の支払いについてみていきます。
有価証券報告書には直近5期分の実績が記載されていましたが、もう少し遡って10年間分みて行くことにします。
次のグラフをご覧ください。
特に増配などはなく、1株あたり20円の配当が続いていたようです。
ただ、コロナで大打撃を受けた2020.9期は減配となっています。
緊急事態宣言期間は経済もストップしていましたし、やむを得ない印象です。
2021.9期は再び20円に戻していますが、有価証券の売却益の一部を配当金の支払いに充てているかもしれませんね。
配当利回りについて
では、いよいよ配当利回りについてみていきます。
こちらも10年間分をみていきます。
年度 | % |
2013/9 | 2.16 |
2014/9 | 3.03 |
2015/9 | 3.25 |
2016/9 | 4.23 |
2017/9 | 3.46 |
2018/9 | 3.92 |
2019/9 | 4.83 |
2020/9 | 3.48 |
2021/9 | 5.49 |
2022/9 | 6.04 |
多少の波はありますが、右肩上がりに推移しているようです。
ここで1つ疑問に思うことがありました。
赤字もあって、あまり業績が良いとは言えない状況で
どうして配当利回りが右肩上がりなのだろう?
加えて、1株あたりの配当金は例年20円とほぼ横ばいです。
となると、配当利回りが大きくなっている理由は「株価の下落」にあるのではと考えました。
配当利回りの計算式は、「1株あたりの年間配当額÷1株あたりの購入金額(or現在の株価)」です。
つまり、「業績が悪化→株価が下落する→配当利回りが大きくなる」という流れです。
イメージしていた優良高配当銘柄は、
「業績が良くなる→増配される→配当利回りが大きくなる」という流れでしたので、
それには該当しないのかなという形で結論付けました。
それでも、この状況下で年間配当額を保っていること自体が、
株主を大事にしているってことだと思います!
まとめ
最後にまとめです。
今回はコナカについて、有価証券報告書を中心として銘柄分析を行いました。
配当利回りは大きいですが、業績等の数字はすごく良いという訳ではありませんでした。
そのため、配当利回りが大きいという理由のみで銘柄選択をするのは危険ということがよくわかりました。
今回初めての分析でしたので足りない点はあると思いますが、やっていて思いのほか楽しんでできました。
今後も継続して分析を行い、皆さんに紹介できればと思います。
それではまた!
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